学校現場こそ学びの場だよなあとつくづく ~「シンプルな方法で学校は変わる」を読んで~
久しぶりの投稿になりました。
やっぱり考えをまとめたり話を組み立てたりするのって訓練がいりますね。
朝ランと同様、続けるのは難しいですが、1回のハードルを下げながら、徐々に続けていけるようにしたいと思います。
今回は、
吉田新一郎 岩瀬直樹 著
シンプルな方法で学校は変わる
自分たちに合ったやり方を見つけて学校に変化を起こそう
を読んで考えたことを書いていきます。
https://www.amazon.co.jp/シンプルな方法で学校は変わる-自分たちに合ったやり方を見つけて学校に変化を起こそう-吉田新一郎/dp/4840307407
大人の学びを変える ~満足度の高い、密度の濃い研修は職場でもできる~
みなさんは校内での研修や出張での研修は楽しいですか。満足感はありますか。
・研究授業のあら探しとその指摘に終始する冷たい研究協議でゲンナリ
・グループ討論を経て、全体発表はあるのにそのフィードバックや全体討論がなく、指導助言と称して授業者の実践勘や参加者の生の声は無視した自己満足の助言者の話にシラケる
・研究授業の準備のウエイトが重すぎて日ごろの授業準備がおろそかに
・つらい思いをして準備し、授業をやり切ったのに参会者のレスポンスが少なくてしんみり
・ツマラン
そうした研修がより学びになるものにするために岩瀬先生が考える「ワークショップ」や「大切な友だち」といった実践は、「どんな内容を学ぶか」というよりも「どのようにして学ぶか」に視点を置いたものであると言えます。
「より多くの人と関わり、意見をもらう」
「マイナス面の指摘よりも、プラス面のフィードバック・改善のための質問を通して気づきの促しを図る」
「教師間のふり返りの活用の仕方を工夫することで、次へつなげる」
私が研修を進めるときに意識しているのは、
「グループ→全体の二重討論を基本とすること」
「出された考えは見える化(付箋による熟議・グループでの話し合いの画用紙まとめ・黒板やホワイトボードの書記)し、話し合いに建設的な流れをつくること」
の2つでしたが、時間でメンバーを変えてより多くの人と意見を比較することや、感想ではなく授業者へのラブレター方式で前向きなフィードバックをすることは非常に有効だと思いました。
無理のない範囲での改善を通して、大人の学びの質はかなり改善するだろうと思いました。この本を読んで、うちの学校では自由度の高い実践とそのレポート(A4サイズ1枚程度)に取り組むことになりました。(というか、私が「簡単ですよ~」と言って了承してもらいました笑)
ただ、最初は渋る人もいます。
「レポートは負担」
「自由度が高すぎて何をやったらいいかわからない」
そういった声に応えるためにも、率先してレポートは仕上げ(ハードルを下げるためにも簡単に)、例を示しながら、計画的に、したたかに学ぶ土台を固めていく必要はあると思います。
子どもたちの学びを変える ~異年齢・異学年の学びをひらく~
小規模校である私の学校では、異学年交流にも力を入れています(というか、入れざるを得ないとも言えます)。今年からその流れは活発化しており、縦割り班でのそうじ(週3回)・縦割り班での運動(週1回)・縦割り班での給食(月1回)に加え、今年から全校学活・全校道徳も不定期開催されるようになりました。
習熟度別の少人数指導(算数に多い)が子どもから学び合いとやる気を奪っているケースを何件も見てきましたが、「教え、教えられる」という関係を、「教師と子ども」に閉じるのではなく、「子どもと子ども」に開いていくことの豊かさを、小規模校に来て今ひしひしと感じています。
競争原理ではなく、スムーズに相手意識が働きやすいという点からも、人数に依拠した活動より重視しやすいと思いました。